エリマキトカゲ(学名:Chlamydosaurus kingii)は、オーストラリアとニューギニアに生息する爬虫類の一種です。エリマキトカゲはその名の通り、首の周りに特徴的な「襟巻き」(エリマキ)状のヒダがあり、これを広げることで敵から自分を守る、あるいは威嚇することができます。このエリマキは、通常は折りたたまれており、危険を感じたときや求愛行動の際に広げられます。
基本情報
- 学名: Chlamydosaurus kingii
- 和名: エリマキトカゲ
- 英名: Frilled Lizard
どこに住んでいるの?
エリマキトカゲは、オーストラリアとニューギニアの森林やサバンナに住んでいます。木の上や地面の上を移動しながら生活しています。
からだの特徴(とくちょう)
- 大きさ: エリマキトカゲは、体長が約60〜90センチメートルほどになります。尾が長く、全体の長さの半分以上を占めます。
- 色: 体の色は茶色や灰色で、木の幹や地面に溶け込むようになっています。
- エリマキ: エリマキトカゲの最大の特徴は、首の周りに広がる大きな「エリマキ」です。危険を感じたり、敵に襲われたりすると、このエリマキを広げて相手を威嚇(いかく)します。
- 頭部:エリマキの裏側は鮮やかなオレンジ色や赤色をしていることが多く、威嚇時に目立ちます。
- 二足歩行:驚かされたり威嚇されたりすると、後ろ足で立ち上がり、二足歩行で走ることができます。
- エリマキの利用:威嚇や求愛の際にエリマキを広げ、体を大きく見せます。これにより、捕食者から逃れることができます。
名前の由来
エリマキトカゲの名前は、その特徴的な「エリマキ」から来ています。このエリマキは普段はたたんでいますが、驚いたり怖がったりすると一気に広げて大きく見せます。
何を食べるの?
エリマキトカゲは肉食性(にくしょくせい)で、主に昆虫(こんちゅう)や小さな動物を食べます。例えば、バッタやコオロギ、クモ、さらには小さなネズミやトカゲも食べることがあります。
生態と行動
- 日中活動: エリマキトカゲは日中に活動します。日中の温かい時間にエサを探し、夜になると木の上で休みます。
- 走るのが得意: 驚いたり逃げたりするとき、後ろ足だけで立ち上がり、素早く走ることができます。まるで恐竜のように見えるため、その姿はとてもユニークです。
- 縄張り意識: オスのエリマキトカゲは自分の縄張りを持っていて、他のオスが入ってくるとエリマキを広げて追い払います。
繁殖
エリマキトカゲの繁殖は、乾季が終わり雨季が始まる頃に行われます。メスは地面に穴を掘って卵を産みます。卵は数ヶ月で孵化(ふか)し、小さなエリマキトカゲが生まれます。生まれたばかりのエリマキトカゲも、小さいながらエリマキを広げることができます。
- 繁殖行動
- 繁殖期にはオスがメスに対してエリマキを広げ、求愛ディスプレイを行います。オス同士の争いも見られます。
- 交尾後、メスは地面に穴を掘って卵を産みます。
- 産卵と孵化
- メスは1回に8〜23個の卵を産みます。卵は砂や土に埋められ、自然の温度と湿度によって孵化します。
- 孵化までの期間は60〜90日程度です。

エリマキトカゲのベビー
飼育環境
ケージのサイズと材質
- サイズ:
- 材質:
- ガラスやメッシュ製のケージが適しています。通気性を確保するために、上部や側面にメッシュを使用します。
- 床材:
- 床材としては、砂、土、ココナッツファイバーの混合物が適しています。これにより、湿度を適切に保ち、トカゲが掘ることもできます。
環境条件
- 温度:
- 日中の温度:摂氏25〜30度(華氏77〜86度)
- 夜間の温度:摂氏20〜24度(華氏68〜75度)
- バスキングスポット:摂氏35〜40度(華氏95〜104度)
- 照明:
- 紫外線(UVB)ランプを使用し、自然光を模倣します。UVBライトはビタミンD3の合成を促進し、カルシウムの吸収を助けます。
- 照明時間は12時間昼間と12時間夜間のサイクルを模倣します。
- 湿度:
- 湿度は40〜60%程度を維持します。ケージ内の一部に湿度が高い場所を作ることも重要です。
- 隠れ家と運動スペース:
食事
- 食事内容:
- 給水:
- 常に清潔な水を提供し、浅い水皿を用意します。エリマキトカゲは飲み水からも水分を摂取します。
健康管理
- 定期的な健康チェック:
- 爬虫類専門の獣医による定期的な健康チェックを受けます。体重、食欲、排泄物の状態を日々観察し、異常があれば早急に対応します。
- 衛生管理:
産地や相場
エリマキトカゲは、インドネシア、パプアニューギニア、オーストラリア北部に生息しています。
- エリマキトカゲはオーストラリア原産の爬虫類です。
- ペットとして流通しているエリマキトカゲの多くは、国内外の繁殖施設で繁殖されたものが多く、ワイルド個体の入荷は少なめです。
- オーストラリアからの直接輸入は、現在は制限されています。
- ペットとして流通している個体の多くは、インドネシア産のハルマヘラエリマキトカゲです。
- その他、ニューギニア島に生息するニューギニアエリマキトカゲも流通していますが、ハルマヘラエリマキトカゲに比べて流通量は少ないです。
- 一般的には、数万円から十数万円で取引されています。
- 希少な産地や血統の個体になると、数十万円を超えることもあります。
その他の考慮事項
- 騒音とストレスの軽減:エリマキトカゲは静かな環境を好むため、ケージの設置場所には注意が必要です。騒音や振動が少ない場所を選びましょう。
- 共存:エリマキトカゲは、特に繁殖期には攻撃的になることがありますので、単独で飼育することが一般的です。
- 国際自然保護連合の絶滅危惧種リストでは「準絶滅危惧」に指定されています。
- ワシントン条約附属書IIに記載されている動物です。そのため、輸入や飼育には関連法規に基づいた手続きが必要となります。
エリマキトカゲは主に昆虫や小動物を食べ、地上でも木の上でも生活することができる半樹上性の生物です。また、後肢だけで立ち上がり、前肢を持ち上げて素早く走る姿が知られており、これもまた興味深い特徴の一つです。
このトカゲはそのユニークな外見から、しばしば観察対象やペットとしても人気があります。


コメント