コーンヘッドイグアナ(ナミカンムリトカゲ)として知られるLaemanctus longipesは、メキシコから中央アメリカにかけて分布するトカゲの一種です。名前の通り、頭部に特徴的な「冠」(クレスト)を持ち、その形状がコーンヘッド(円錐状の頭)に似ていることからこの名前が付きました。
→イグアナの育て方🦎草食・肉食別にご紹介
特徴
- 外見: 細身の体型で、頭部には特徴的なクレストがあります。体全体が美しい緑色や灰色を帯びており、環境に応じた保護色となります。
- サイズ: 成体は全長約60~80センチメートルに達します。
- 生息地: 森林地帯や湿地帯に生息し、主に樹上で生活します。
- 行動: 樹上性で、素早く木々を移動することができます。日中に活動し、夜間は木の上で休息します。
- 食性: 昆虫や小型の無脊椎動物が主な食料で、飼育下ではバッタやコオロギなどが与えられます。
飼育
ケージの選定
- サイズ: このイグアナは比較的小型で、成体でも約30-40cm程度ですが、垂直方向にも活動するため、縦に長いケージが適しています。通常、最低でも高さ90cm、幅60cm、奥行き60cmほどのケージが求められます。
- 素材: 通気性の良いメッシュケージやガラス製のものが使えますが、湿度管理を考えるとガラス製のものが便利です。
温度と湿度
- 温度: 日中の温度は26-30°Cが理想的です。夜間は18-22°Cに下がることが望ましいです。
- バスキングスポット: ケージ内に一部、35-38°Cに達するバスキングスポットを設ける必要があります。バスキングライトや赤外線ヒーターを使うと効果的です。
- 湿度: 湿度は60-80%を維持する必要があります。日中にケージ内を噴霧して湿度を上げるか、湿度調整用のデバイスを使用することもできます。
照明
床材
- 素材: 無害で湿度を保持する素材が適しています。ココナッツファイバー、ミズゴケ、またはエコアースのような床材が一般的です。
- 厚さ: 約5-10cmの深さで、湿度を維持しやすい環境を整えましょう。
隠れ家と配置
- 隠れ家: ストレスを軽減するため、隠れ場をいくつか設けます。木製の洞窟や大きな葉っぱの下などが良いです。
- 配置: 垂直に登ることができる枝や岩、植物を配置し、活動的な環境を提供します。
食事
- 食餌: 主に小型の昆虫(コオロギ、ミルワーム、デュビアローチ等)を餌とし、時折カルシウムパウダーやビタミンサプリメントをかけて与えます。
- 頻度: 若い個体は毎日、成体は2-3日に一度の頻度で餌を与えます。
水
- 水源: 新鮮な水を常に供給します。浅い水皿を使うか、霧吹きでケージ内の植物に水を与え、飲み水として利用してもらうことが一般的です。
健康管理
- チェック: 定期的に体重や皮膚の状態をチェックし、餌の摂取量や糞の状態も観察することが大切です。
- 動物病院: 必要に応じて、爬虫類に詳しい獣医の診察を受けることも考慮しましょう。
注意点
コーンヘッドイグアナは非常に敏感でストレスを受けやすいため、飼育者には細心の注意が求められます。自然の環境を再現することが飼育の成功の鍵となります。
結論
Laemanctus longipesはそのユニークな外見と習性からエキゾチックなペットとして人気がありますが、彼らの生態や必要となる環境を深く理解し、適切なケアを提供することが重要です。


コメント