レオパードゲッコーの気をつけたいアレコレ

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レオパードゲッコーヒョウモントカゲモドキ)は、一般的に丈夫で飼いやすい爬虫類ですが、適切なケアが必要です。以下は主要な病気、肥満、そしてクリプトに関する情報です。

一般的な病気

  1. 代謝性骨疾患(MBD): カルシウムやビタミンD3の不足により発生します。骨が脆くなり、曲がったり折れやすくなったりします。対策としては、カルシウムとビタミンD3を含む適切なサプリメントを給餌時に使用することが重要です。
  2. 呼吸器疾患: 環境の湿度や温度が適切でない場合、呼吸器系に問題が発生することがあります。兆候としては、開口呼吸、無気力、鼻や口からの分泌物が挙げられます。適切な温度と湿度管理が必要です。
  3. 皮膚感染症: 切り傷や擦り傷から細菌や真菌が侵入して感染を引き起こすことがあります。特に脱皮不全の場合、皮膚が傷つきやすいです。適切な湿度と脱皮を助けるための環境が重要です。
  4. 寄生虫感染: 外部および内部の寄生虫が一般的です。特に内部寄生虫は便検査で確認されます。定期的な健康チェックが推奨されます。

肥満

レオパードゲッコーも肥満になることがあります。過剰に餌を与えることや運動不足が原因です。肥満は寿命に悪影響を与え、肝臓や他の内臓に過度の負担をかける可能性があります。

対策としては、以下の点に注意しましょう。

  1. 体重モニタリング
    • 定期的に体重を測定することは重要です。成体の適正体重は個体差がありますが、およそ50〜80グラムの範囲内が多いです。急激な体重増加は肥満の兆候です。
  2. 尾の状態
    • レオパードゲッコーは尾に脂肪を蓄えます。健康な個体では、尾は太くてしっかりしていますが、異常に太い場合は肥満の可能性があります。
      肥満の個体では、尾の付け根が太くなり急激に細くなる傾向があります。
      尾を見た時に全体のバランスが取れてない場合や、胴体よりもかなり太い場合は注意が必要です。
  3. 体のプロポーション
    • 健康なレオパードゲッコーは、体全体が均等に太っています。腹部が膨れている場合や、四肢にも脂肪が付き過ぎている場合は、肥満のサインとなります。
      腹部が垂れ下がり、地面に近づいているようであれば肥満の可能性が高いです。健康的な個体の腹部は、地面との間に適度な隙間があります。
      また、背中や腹部に脂肪の塊が見られる場合は肥満の兆候です。特に、前肢の付け根あたりに脂肪が溜まりやすい傾向があります。
  4. 肋骨の確認
    • レオパードゲッコーの肋骨が触れるかどうかも重要です。健康な個体であれば、軽く触ると肋骨が感じられますが、肥満の場合は肋骨が脂肪によって覆われ、感じにくくなります。
  5. 行動・活動性の観察
    • 肥満になると、動きが鈍くなったり、活動性が低下することがあります。以前に比べてあまり動かなくなった場合にも、肥満を疑ってみると良いでしょう。
  6. 食事管理
    • 適量の食事と、栄養バランスを考えた餌を与えるように心がけます。過剰な餌や高カロリーの食材は避け、適切な餌を与えるようにしましょう。
    • 適切なサイズと量の餌を与える(通常、大人のゲッコーには週に2-3回の給餌が適切と言われます)。
    • 餌の種類をバリエーション豊かに(コオロギミルワーム、ローチなど)。
    • 捕食行動を促すように、餌をティビング(動かして与える)すること。

健康的なレオパードの一例(写真)

クリプト(クリプトスポリジウム症)

クリプトは、非常に深刻な寄生虫(Cryptosporidium varaniiまたはCryptosporidium saurophilum)が原因で発生する病気で、爬虫類に対して致命的です。不衛生な環境や感染した他の個体との接触により感染します。

主な症状は以下の通りです。

  • 持続的な下痢
  • 重度の体重減少
  • 食欲不振
  • 無気力

この病気は非常に伝染性であり治療も難しいため、予防が最善の対策です。新しい個体を迎える場合は、最初の数週間は隔離し定期的に便検査を行うことが推奨されます。

予防と対処:清潔な環境を維持し、新しい個体を導入する際は検疫期間を設けることが大切です。感染が疑われる場合は、速やかに獣医師に相談しましょう。

予防とケアの基本

  • 適切な温度と湿度を維持するための環境設定(温度帯:26-30°C、適度な湿度)。
  • 定期的な健康チェックと清潔なケージ環境の維持。
  • バランスの取れた食事と適切なサプリメント。
  • 様々な内外寄生虫に感染しやすいため、フェカル検査による定期的な駆虫が推奨されます。

正しい知識と適切なケアを持っていれば、レオパードゲッコーは健康で幸せな生活を送ることができます。もし異常を感じた場合は、早めに爬虫類専門の獣医師に相談することが重要です。

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