爬虫類の気をつけたい病気

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爬虫類を飼育する際に気をつけたい病気について、以下に主な病気とその概要を示します。

1. 代謝性骨疾患(MBD:Metabolic Bone Disease)

  • 原因:カルシウム不足、ビタミンD3不足、紫外線(UVB)照明の欠如。
  • 症状:骨の変形、弱さ、歩行困難、骨折しやすい。
  • 予防:適切なカルシウム・ビタミンD3サプリメントとUVBライトを提供。

2. 皮膚炎(Dermatitis)

  • 原因:不適切な湿度、基材、環境衛生、寄生虫。
  • 症状:皮膚の赤み、腫れ、水疱、かさぶた。
  • 予防:適切な湿度管理、定期的なケージの清掃、健康な基材の使用。

3. 呼吸器感染症(Respiratory Infections)

  • 原因:低温、高湿度、不衛生な環境、ストレス。
  • 症状:呼吸困難、口を開けて呼吸、鼻汁、口内泡。
  • 予防:適切な温度・湿度管理、清潔なケージ、ストレス軽減。

4. 寄生虫感染(Parasitic Infections)

  • 原因:不衛生な環境、感染した餌。
  • 症状:体重減少、下痢、食欲不振、便に寄生虫が見えることも。
  • 予防:定期的な糞便検査、清潔な環境、感染源の排除。

5. 口内炎(Mouth Rot、Infectious Stomatitis)

  • 原因:細菌感染、不適切な環境、不適切な食事。
  • 症状:口内の腫れ、膿、食欲不振、口からの異臭。
  • 予防:適切な環境管理、バランスの取れた食事、早期の治療。

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6. 肥満(Obesity)

  • 原因:過食、運動不足。
  • 症状:体重増加、運動量低下、健康問題の悪化。
  • 予防:適切な食事量と栄養バランス、十分な運動機会の提供。

7. ビタミンA欠乏症(Vitamin A Deficiency)

  • 原因:ビタミンA不足の食事。
  • 症状:目の腫れ、視力低下、皮膚の問題、呼吸器の問題。
  • 予防:ビタミンA豊富な食事の提供(適切なサプリメントの使用を含む)。

8. 腸閉塞(Intestinal Obstruction)

  • 原因:誤って飲み込んだ異物、不適切な基材。
  • 症状:便秘、食欲不振、腹部の腫れ、嘔吐。
  • 予防:安全な基材の使用、適切な餌の提供。

9. 熱中症(Hyperthermia)

  • 原因:過度な高温環境。
  • 症状:過剰なパンティング、無気力、失神、死。
  • 予防:適切な温度管理、バスキングスポットの適正な設置。

10. 冷え(Hypothermia)

  • 原因:適切な暖房設備の欠如、低温環境。
  • 症状:無気力、食欲不振、消化不良、免疫力低下。
  • 予防:適切な暖房設備の設置、温度管理。

11.くる病(骨軟化症)

  • 症状: 骨の異常形成、四肢の腫れ、顎の軟化
  • 原因: カルシウム不足、ビタミンD3欠乏、不適切な紫外線照射
  • 予防: バランスの取れた食事、適切な紫外線照射(UVBライトの使用)

【主な症状】

  • 四肢の変形や骨の湾曲
  • 歩行困難や運動障害
  • 骨折しやすい
  • 無気力や食欲不振

【注意点】

  • 適切な紫外線照射が必要(ビタミンD3の合成に必須)
  • カルシウム・ビタミンD3を含む餌の給与
  • 生体にストレスをかけない飼育環境の確保
  • 定期的な健康チェック

【予防が大切】
クル病は、早期発見・早期治療が重要です。クル病は進行すると治療が難しくなるため、予防対策が極めて重要です。

健康管理の基本

  1. 定期的な健康チェック
    • 体重、食欲、排泄物、行動パターンを定期的に観察します。
  2. 環境の清潔さ
    • 定期的なケージの掃除、糞便の除去、基材の交換を行います。
  3. 適切な飼育環境
    • 種に適した温度、湿度、照明、餌を提供します。
  4. 早期の獣医受診
    • 異常が見られた場合は早めに爬虫類専門の獣医に相談します。

爬虫類は他の生き物たちと比べて、野生みが強く人間に飼われることに慣れていません。
温度・湿度・光度が適切でなかったり、ケージや水が汚れていたというちょっとしたことで病気になってしまいます。
これらの病気を予防するためには、適切な飼育環境の維持と定期的な健康チェックが重要です。

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