コモドオオトカゲ(学名: Varanus komodoensis)は、インドネシアのコモド島、リンチャ島、フローレス島、ギリ・モタン、ギリ・ダサミなどに生息する大型のオオトカゲです。英語では「コモドドラゴン」として知られています。以下はコモドオオトカゲに関する主な特徴です。
特徴
- 大きさ: 成体は全長2-3メートルに達し、体重は70-90キログラム程度が一般的です。ただし、最大個体では3メートルを超えることもあります。
- 皮膚: 厚く、粗い鱗に覆われており、非常に強固です。
- 歯と顎: 鋭い歯と強力な顎を持ち、大きな獲物を捕らえることができます。
- 毒性: 以前はシンプルな細菌感染が原因とされていましたが、最近の研究では毒腺を持ち、毒のある唾液を分泌することが確認されています。これにより獲物に対して血液凝固を阻害し、ショック状態を引き起こすことができます。
生態と行動
- 食性: 肉食性で、シカ、ブタ、さらには水牛など大きな哺乳類をも捕食します。時には共食いすることもあります。
- 狩猟方法: 待ち伏せ型の捕食者で、獲物が近づくのを待ち、一気に襲いかかります。毒性のある唾液で傷つけ、逃げた獲物を追跡して食べることが多いです。
- 繁殖: 主に単独で生活しますが、繁殖期になるとオス同士がメスを巡って激しく争うことがあります。メスは年間に20個前後の卵を産みますが、その多くは捕食されてしまいます。
保全状況
コモドオオトカゲの生息地は限られており、個体数も減少傾向にあります。そのため、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは「危急種(VU)」として分類されています。保全活動が行われており、国立公園として保護された地域もありますが、生息地の破壊や違法狩猟などの問題が引き続き存在しています。生息数は約5,000〜6,000頭と推定されています。
コモドオオトカゲはその巨大なサイズと凶暴な性質から「最後の恐竜」とも称されることがあります。人間にとっても注意が必要な動物であり、その強力な力と毒性は侮れません。
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