フェルナンデススキンク(学名: Mochlus fernandi)は、小型のトカゲの一種で、主にアフリカ中部に分布しています。西アフリカから中央アフリカにかけての熱帯雨林に生息しており、他のスキンクとは異なり、森林の落ち葉や倒木の下などに潜み、樹上ではなく地上で生活しています。
和名 オオアオジタトカゲ
英名 True fire skink / Fernand’s skink
学名 Mochlus fernandi
特徴
- 体長: 成体は約20〜25センチメートルに達します。
- 体色: 鮮やかなオレンジ色や赤色の斑点や帯状模様が特徴的で、背中には黒や茶色のベースカラーがあります。
- 体型: 細長い体と短い四肢を持ち、滑らかな鱗に覆われています。
- 性格: 比較的おとなしく、臆病な性格の個体が多いですが、飼育に慣れると人懐っこくなることもあります。
生息地
- 分布: 西アフリカから中央アフリカにかけて広く分布しています。
- 環境: 主に熱帯雨林や湿地帯に生息し、地中や落ち葉の下、倒木の中などで生活します。
生態と行動
- 活動性: 昼行性で、日中に活動します。地上性であり、地面や低木の間を移動しますが、地中に隠れることもあります。
- 食性: 昆虫食で、主に小型の昆虫や無脊椎動物を捕食します。飼育下では、コオロギ、ミルワーム、デュビアローチなどを与えます。
- 行動: 非常に機敏で、驚くと素早く隠れることがあります。地上生活に適応しており、掘ることが得意です。
繁殖
- 繁殖期: 繁殖期は主に湿度が高くなる季節で、年間を通じて繁殖することが多いです。
- 産卵: メスは湿った土や砂の中に卵を産みます。卵は約1〜2ヶ月で孵化します。
- 育児: 親は卵や幼体に特別な保護を提供しませんが、自然環境では隠れ場所を見つけやすい場所に産卵する傾向があります。
飼育環境
ケージ
- サイズ: 成体のフェルナンデススキンクには広いスペースが必要です。少なくとも60センチメートル×45センチメートル×45センチメートルのケージが理想です。
- 素材: ガラス製やプラスチック製のケージが適しています。通気性を確保するために、メッシュの蓋を使用します。
温度と湿度
- 温度: 日中は24〜28℃、バスキングスポットは30〜32℃に保ちます。夜間は20〜24℃程度にします。
- 湿度: 60〜80%の湿度が理想です。定期的に霧吹きを行い、適度な湿度を保ちます。
照明
- 照明: UVBライトを使用し、日中は12時間の照明を提供します。これにより、ビタミンD3の合成を助け、健康を維持します。
- バスキングライト: バスキングスポットに適したライトを設置し、体温を上げる場所を提供します。
床材
- 種類: 湿った土、砂、ココナッツファイバーなどの自然な床材を使用します。掘ることができる床材が理想的です。
- 交換: 定期的に床材を交換し、清潔な環境を維持します。
隠れ場所と登り木
- 隠れ場所: ケージ内に複数の隠れ場所を設けます。流木、洞穴、植木鉢などを使用します。スキンクが安心して隠れられる場所を提供します。
- 登り木と植物: スキンクが登れる流木や生木、人工植物を配置し、自然な環境を提供します。
食事
- 餌: 主にコオロギ、ミルワーム、デュビアローチなどを与えます。餌のサイズはスキンクの口に合った小型のものを選びます。
- サプリメント: 必要に応じてカルシウムとビタミンD3を添加します。餌にふりかける形で与えます。
健康管理
- 定期的なチェック: フェルナンデススキンクの健康状態を定期的にチェックし、食欲不振や異常な行動が見られた場合は早めに爬虫類専門の獣医に相談します。
- 脱皮: 正常な脱皮を促進するために、適切な湿度を保つことが重要です。脱皮不全が見られた場合は、湿度を高めるなどの対策を行います。
保護状況
- 保護活動: フェルナンデススキンクは現在、絶滅の危機には直面していませんが、生息地の破壊や環境汚染が脅威となることがあります。生息地の保護と持続可能な管理が重要です。
フェルナンデススキンクは、その美しい外見と比較的飼育しやすい性格から、ペットとしても非常に魅力的です。
フェルナンデススキンクは、かつてはリオパスキンクトカゲ属 (Riopa) に分類されていましたが、近年ではモクロスキンクトカゲ属 (Mochlus) に分類されるようになっています。
コメント